2008年11月04日
なんなんや、これは!4『日々は、なにごともなく。』

2008年某月某日
朝、中目黒駅。
ホームから階段を下りて、改札を出ようとすると、
逆に改札を入ってきた若い女性が、前へ大きくつんのめった。
ヒールを引っ掛けたらしい。
女性の前を歩いていた男性の膝の裏側に、肩から突っ込んだ。
足に手を回していたら、まるで、ラクビーのタックル。
両手は、なんとか地面について、身体を支えた。
大事に至らず、女性すぐ立ち上がって、飛んだ靴を拾った。
しかし、不思議だったのは、足にタックルを受けた青年のほうだった。
膝あたりに、タックルを受けて、青年も前に少しつんのめったが、
二三歩で踏みとどまった。
そして、後ろを一度も振り向かず、何もなかったように、
そのままホームへの階段を上って行った。
彼は、わが身に異変が起こった、と気付きながら、
その正体を確かめることもない。
そのことに驚いていたはずだ。
しかし、その正体を確認することもなく、過ぎ去っていった。
なんなんや、これは!




