『沖縄でなぜヤギが愛されるのか』 平川 宗隆
アジア文化の突端に立つ沖縄。
ゼルビア観戦の旅で、沖縄へ。
惨敗してスゴスゴ帰ってきたけれど、
何か記念の本をと思って買ってきた。
知らなかったけれど、沖縄には昔からヒージャー(ヤギ)文化がある。
けれど、都市化やヤギ農家の高齢化、屠畜場の不足により、
一〇年間で消費量が半減している。
筆者は、石垣牛、アグーに続く、第三のブランドとして、
ヒージャーを全国に広めたいとの思いから、この本を書いた。
平成一〇年に、宮崎県で初めて「全国山羊サミット」が開催され、
今年平成二二年の9月に沖縄で第一三回「全国山羊サミット」が開かれる。
ヒージャー文化復興のチャンスだ。
ヤギはウシ科ヒツジ亜科やぎ属に属しており、牛と同様に
蹄が二股に分かれていること(偶蹄ぐうてい)、
胃袋が四つからなる反芻胃を有することなどの特徴を備えている。
だから、ヤギとヒツジは似ているが、
ヤギはヒツジに比べて頸が長く頭部が高く位置しており、
雌雄ともに有角のものが多い。
性質は活発で動作は敏捷、高い場所に上がることを好む。
食性は樹葉の嗜好性が強く、新芽や低木を食害するうえ、
高い木の枝に上って葉を食べることもあるので、
植生の乏しい場所や小さな離れ小島などで過放牧すると、
たちまち土を荒らしてしまうこともある。
ヤギは群れをなすが、ヒツジほど群居性は強くない。
ヤギ料理は、日本では沖縄が中心だが、
アジア中に広がっている。
お隣台湾では、健康食品、薬膳料理が主流。
韓国では、一九九〇年ごろまでは、
「高麗人参は気を、山羊は血を補う」として、薬用として利用されてきた。
いまは、女性にはヤギ、男性には犬が人気を呼んでいる。
ベトナムでは、湯葉、豆腐、タケノコ、ネギ、セリなど、
野菜をたっぷり入れたヤギ鍋が、好まれている。
また、雌ヤギの乳房をスライスして、七輪で焼き、
レタスやセリをくるんで、ピーナツバター風味のたれにつけて食べる料理も人気が高い。
まるで、北京ダックのヤギ版だ。
フィリピン、インドネシアでも、鍋や炒め物など多彩に料理されている。
インドでは、やはりカレー料理になる。
2003年の統計では、国際連合食糧農業機関によれば、
世界で四億七千万頭となっており、九割がアジア・アフリカ地域で飼われている。
ヤギ肉の消費で言えば、アジアが七十%以上。
ヤギ食文化は、アジアを代表する料理らしい。
沖縄の瀬底島には、「ピージャーオーラサイ」という闘ヤギ文化がある。
五月四日、ゴールデンウイーク中に開催され、年々観光客が増えている。
いまでは、その人気にあやかろうと、
沖縄本島の八重瀬町、名護市でも始まった。
この本の受け売りを会社でしたら、関心を持ったスタッフが
「ヤギ鍋ツアーをしよう」と言い出した。
わたしがつけた火だが、わたしの舌はきわめて保守的で、
中華料理以外は、アジア料理には抵抗がある。
時流に乗り遅れそうな予感。
ホンマ、冒険は、食から始まるのに。





